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「人の5倍売る技術」 茂木久美子著 講談社+α新書
世の中にはものが溢れ、品質や性能の優位性は購買意思決定プロセスにあまり影響を及ぼさなくなったように思われる。
圧倒的な品質や性能の優位性がもたらす顧客へのメリットは、一部の例外を除いて、メーカーに十分なリターンを保証するものではなくなったように感じられる。
長年扱ってきた定番商品や汎用品の販売には、品質や性能、さらなる高機能・高性能化を謳うことに加えて、プラスアルファが必要だと誰もが認識する時代になった。
「周辺価値」
この言葉は、ものづくりを担う製造業にとってもたいへん重いものになった。
単純に、培ってきた技術、知識、情報を、潜在顧客に伝えるというだけの問題ではない。
技術屋には不慣れな思考のプロセス、やり方を虚心坦懐に学ばなければならない。
この本、「人の5倍売る技術」というタイトルとは異なり、著者が述べている内容は、「周辺価値」を生み出す思考プロセスの一例である。
我々が直面しているのは、地域の宣伝下手とかPR下手とかいったレベルでの話ではない。
製造企業支援のためのリサーチとして読ませていただきました。