新着情報
「価値づくり経営の論理」 延岡健太郎著 日本経済新聞出版社
2011年初版。
事例に挙げられているシャープも鴻海傘下となっているなど状況も変わっているが、著者の基本的な考え方を損なうものではない。
革新技術と積み重ね技術。
かつて武道家のブルース・リーは、次のように言った。
“I fear not the man who has practiced 10.000 kicks once, but I fear the man who has practiced one kick 10,000 times.”
技術を血肉とする組織は一日にして成らず。
著者の言う意味的価値を生み出せるのも、そのような組織があればこそ。
いや、企業間ネットワークで、そのような組織に代わるものを構築できたら、もっと素晴らしいだろう。
寄り添い、足りないものを補い、地力を養い、成長する。
誰も買収することができない、機能的価値も意味的価値も生み出せるネットワーク。
予定調和ではだめだ。
原始の海から生命が誕生したように。
幾度も無意味な原子や分子の衝突を繰り返し、やがて訪れる奇跡と呼ばれる瞬間を信じて。